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【書評&要約】『東大読書』で読書が苦手な人でも読解力を身につけられる具体的方法

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「読解力を身につけたくて読書を始めたけど、ちゃんと理解できているのかわからない」

このように思うと、読書を習慣化したくても続きませんよね。
私も長年読書に苦手意識があったので、いざ読書をしてみても自信を持てませんでした。

そんな悩みのヒントをくれたのが、今回ご紹介する『東大読書』です!

読書が苦手だった私でも、本を理解するコツをつかむことができました。

本記事では、『東大読書』で身につけられる力のうち、「読解力」に焦点をあてて解説します。

読書術のおすすめ本を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

読書術の本おすすめ8選!一生使える5つの読書術も解説読書術の本について、筆者が読んだ15冊の中からおすすめの8冊を紹介。読書術の本はどれを読めばいいのか、読書術はどれを試せばいいのか、そういった悩みを解決する記事です。その本から学べること、どんな人におすすめかを解説しています。後半はどの読み方でも使える読書術も解説しています。...

『東大読書』はどんな本?

作品情報
  • 作品名:「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく東大読書
  • 著者:西岡壱成
  • 出版:東洋経済新報社(2018/6/1)
  • 頁数:282ページ

こんな人にオススメ

  • 読書で「読解力」を身につけたい
  • 本を読んでもいまいち理解できない
  • 読書で「考える力」を身につけたい

著者情報

著者のプロフィール
  • 執筆当時、現役東大3年生
  • 学内書評誌「ひろば」の編集長
  • 人気漫画『ドラゴン桜2』に情報提供する東大生団体のリーダー
  • 『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』
  • 『書き込み式「東大作文練習ノート」つき 東大作文』
  • 『「伝える力」と「地頭力」がいっきに高まる 東大作文』

著者の西岡氏はもともと頭が良かったわけではなく、高校時代偏差値35から2浪のすえ、見事合格できたという経歴をお持ちです。

東大に合格できたキッカケは「本の読み方」を変えたこと。

受動的ではなく能動的に読むことで、地頭力は良くなるといいます。

能動的に読むとは「本と徹底的に議論する読書」。つまり、東大読書は本と会話する読書といえます。

いちは

偏差値35から這い上がった著者だからこそ、初心者にもわかりやすく1つ1つ丁寧に解説されています!

『東大読書』で身につく力

西岡氏は、本の読み方を変えれば誰でも「読む力」と「地頭力」が身につくといいます。具体的には次の5つの力です。

①読解力;文章を読み込んで理解する力

②論理的思考力:論理の流れがクリアに追える力

③要約力:人に説明できるように情報をまとめる力

④客観的思考力:多面的なモノの見方をもつ力

⑤応用力:得た知識を活かせるようにする力

本書はPART1、PART2にわかれており、1で読書法の解説、2で選書方法の解説という構成になっています。

PART1の「読書法」は5つのステップにわたり、各ステップごとに上記の力を身につける方法が解説されています。

本記事では、ステップ2「取材読み」、ステップ3「整理読み」の項目から、私が特に参考になったポイントを解説していきますね。

『東大読書』から学んだことと要約

  1. 質問しながら読む
  2. こまめに要約する
  3. 文章のパターンを知る

私が本書から学んだ「読解力をきたえるコツ」を、上記3つの順番で解説していきます。

1. 質問しながら読む

「質問しながら読む」とは、文章に対して「それ本当?」と疑問を持つこと

質問を考える理由は、本で読んだ内容を「情報」でなく「知識」にするためです。

本書の質問がわかりやすかったので、引用させていただきますね。

みなさんは、「西岡君はカッコいい」と聞いて、どう思いますか?

出典:『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく東大読書』

この問いを見て「へえ、そうなんだ」と情報を鵜呑みする人は、読解力の低い人だそうです。

たとえば、

「西岡君ってカッコいいんだって」

とだけ他人に伝えても、「誰の話?」と聞き返されてしまいますよね。
これはただ「情報」を伝えているだけ。

「西岡君ってどの西岡君?」
「誰から見てカッコいいの?」

など疑問を持てば、その後の文章で「西岡君」の情報が出てきた時に「質問の答えだ」と認識でき、「知識」としてインプットできるのです。

「東大生の西岡君は、大学で1番カッコいい人に選ばれたらしいよ」など具体的に説明できますよね!

このように、情報を鵜呑みにせず質問する意識をもつことで、「わかった気」から、人に説明できるレベルの「知識」に変えることができるということです。

注目するポイントは、次のものがあります。

・著者がはじめに投げかけた問い
・回答が複数考えられるもの
・議論がわかれそうな主張

これらに注目して回答をさがす意識をもつと、著者の伝えたいことがつかめるそうです。ぜひ試してみてください!

2. こまめに要約する

読んだ本の内容を人に説明するのって、難しいですよね。
説明できない原因は「わかった気」になってしまっているから。

本はページ数が多いので、理解していなくても「わかった気」になってしまうのです。

自分のことばで端的に説明できることができて、はじめて「理解した」といえます。では、理解するにはどうしたらよいのでしょうか?

解決してくれるのが、本書の「要約読み」です。

「要約読み」は簡単にいうと、本の内容を一言でまとめて理解を深める方法です。物事を端的に伝える訓練にもなりますよ。

手順は2つです。

  1. 1節1章ごとに要約的な文章をさがし30字でまとめる
  2. 1冊読み終えたら本全体の内容を140字でまとめる

私がこの方法を実践して得られた効果を、参考までにお伝えしておきますね!

実践してみて感じた効果

・読んだ後の「どんな内容だったっけ?」がなくなった

・話の流れが整理できるようになった

・要約メモを見返すと著者の主張がわかるようになった

このように、こまめに要約しながら読むと、頭の中が整理できて内容の理解が深まります。「こんな本でした」と、ひとことで説明できるようになりますよ!

3. 文章のパターンを知る

本を読んでいて「全部が重要な内容に見える」ことはありませんか?

理由は、いま読んでいる部分が全体のどの立ち位置なのか、を把握していないから。

ですが、文章のパターンを知ればこのような悩みを解決できます。

本書の「推測読み」が参考になりましたので紹介します。

「骨」と「身」を見極める

前提として、著者が本当に言いたいことは「1つ」です。

他の重要そうな内容は「論点」であり、「主張」を補強する為のものなのです。

これを本書では、次のように表現しています。

  • 本→「魚」
  • 著者が伝えたいこと→「骨」
  • 論点→「身」

ということは、その本の「骨」である文章を把握できれば、他に重要そうな内容が出てきても「これは身なんだな」と、情報に優先順位をつけられるようになりますよね。

魚の骨=「内容の本質」を見極めよう!

このように、文章の「主張」と「論点」を見極めることで、著者が本当に言いたいことがわかり、内容の理解度もアップします。

文章のパターン4種類

「著者の主張は1つである」とわかったうえで、文章の「パターン」を知っておくと、さらに読みやすくなります。

文章の4つのパターン
①例示:1章で「〇〇は〜だった」と述べて、2章、3章は具体例
②比較:1つの事例を提示したあと、比較対象になる事例を紹介する
③追加:今まで紹介していなかった新しい考え方を提示して、その後に導く
④抽象化・一般化:「こんな経験はありませんか?」→「実はこれができていないから起こってしまうんです」

この4つのパターンを頭に入れておけば、「この文章は追加型だから後でまとめがくるな」というように、客観的に文章を見ることができますよね。

4つのパターンを知ったうえで、本書の「推測読み」をすることで、より理解が深まり著者の主張を外さなくなるといいます。

手順は次の3つです。

・次章を読む前に要約メモを見て復習
・目次で次章のタイトルを見てパターンを推測する
・次章を読みながら、推測の答え合わせをする

いちは

私は本を読む前に4つのパターンを書いたメモを読み返すようにしています!

以上が「文章のパターンを知る」という内容でした。

簡単にまとめると、

  • 1つの主張+それを補強する論点を見極める
  • 文章の4つのパターンを覚える

この2点ができると、著者の主張をより深く理解でき、「読み込む力」が身につきます!

『東大読書』を読んだ感想

実践できることから試してみよう

本書の読書法は1冊を読むための工程が多いです。

読書初心者がすべてを実践しようと思うと、読書が面倒になりそう…。

なので私は、実践できることから試してみています。

たとえばステップ1で「装丁読み」という方法があるのですが、この工程で付箋をめちゃめちゃ大量に使うのです。

「装丁読み」とは、表紙や帯などを見て、本の内容を予想すること。

他の読書術の本でも紹介されている方法ですが、本書の場合は装丁から得たヒントを10個以上付箋に書き出します。

さすがに実践できないので、2〜3個思いついたものをメモに残すことから始めています。

このように、考え方はしっかり押さえ、自分が実践しやすい方法で取り入れることが、継続できるポイントかと思います。

本書を読みながら要約練習できる!

「②こまめに要約する」で紹介した、1節1章ごとに30字でまとめる方法。

本書を読んでいる間に練習ができます!

なぜかというと、各節ごとに著者の西岡氏の「一言まとめ」が載っているからです。

1節読んだら自分で要約してみて、西岡氏のまとめを見て答え合わせができるのです。

要約が一致していれば、コツがつかめた!
あまりにも内容がズレていたら、まだまだ練習が必要だ!

なんて思いながら、読み進められますよ。
この練習方法はおすすめです。

初心者は効率より本質

読書術には色々な読み方がありますが、中でも本書は「きたえること」に重点をおいています。

目次を見て読みたい部分だけ拾い読み、速読のため文章を斜め読み、まとめ読み。

これらは一切出てきません。

そもそも読解力、思考力がない状態で効率を求めて読書をしても、自分の知識とならないからだと思います。

私はまだまだ読書初心者なので、本書で紹介されている読み方をマスターして、徐々に効率を重視していこうかと思っています。

まとめ:『東大読書』は、これから読書を始めたい人におすすめ!

ここまで『東大読書』から学んだ「読解力」を身につける方法について解説してきました。

ポイントをまとめます!

  1. 著者に質問しながら読む
    →「情報」から「知識」に変わる
  2. 要約しながら読む
    →人に説明できるレベルに理解が深まる
  3. 著者が伝えたい「1つ」のことを見極める
    →本題を理解できる、情報を取捨選択できる
  4. 文章のパターンを覚える
    →本の全体像が見える

読書法の工程が多いことが難点ではありますが、「本を読むとはなにか」「自分で考えるとはなにか」を丁寧に教えてくれる本でした。

すべて実践できなくても、徐々に取り入れていけば読解力はアップします。私はまだ道半ばですが、効果を実感できている点もあります。

読書に苦手意識がある方が読むと、私のように「こんな読み方があったんだ!」と感動できるかと思います。

ぜひ全文を読んで、「東大読書」を体感してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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いちは
はじめまして!いちはと申します。 30代から資格と読書で人生を豊かにすることを目標にブログを開設しました。FP2級保有。ライターの仕事ををしながら、日々学んだことをブログ発信しています。
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